ツールプリセットとは 3

そんな作業が5年ほど続き、私も役職という肩書で残業カットとなり、大きな展示会等にも経営者と同行して行けるような立場となりました。しかし、その展示会で私は見つけてしまいました。画像を用いたツールプリセッターです。


なんということでしょう~工具を載せて画面に映るところまで手動でカメラを移動させると自動で工具を回転させて、工具長・工具径そして必要であればノーズRや刃先の角度まで測定してくれるではないですか!!私は1も2も無く、「これを買ってください」と懇願しました。経営者は静かに頷き、展示者の説明員に価格を尋ね(「そこかよ」と突っ込みたくなりました)何事も無かったように一人で去って行きました。

確かJIMTOFであったと記憶しております。展示場から帰る道すがら(当時、工場まで400km近く有ったのですが経費の関係で車で移動しており、肩書がついているにも関わらず一番下っ端でしたので運転しながら)どんなに工数が低減できるか、また誰が測定しても結果に差異が出ないことがどんなに素敵なことか、更にはノーズRや刃先角度(摩耗なども関連しますね)が測定できることで不良がどれだけ減るかを力説しましたが、後部座席から返事はなく寝ているようでした。(ドラクエで言うと「しかばねのようだ」状態です)

次のJIMTOFで再挑戦と心に誓い、2年を過ごしましたが、大きな展示会ですと、加工機械や工具が展示されている棟と測定器が展示されている棟は異なっており、私達は測定器が展示されている棟にさえ、時間切れの名目で行けず野望は砕け散りました。余談ですが、同じ棟に有ったほうが売上が上がると思うのですが。

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2019年11月22日