最適な画角サイズは?

シリーズを発売してから14年が経過し、モデルチェンジや様々なバージョンアップを実施してまいりました。併せて企業様向けのカスタム(特注)にも対応致しましたが、最近考えますのは、最適な画角(1画面で写る工具の太さ)サイズです。

※画角以上のサイズの工具測定には工具を移動させて左右・最下点を測定しなければならない
 ため画角は測定時間に大きな影響が御座います。本製品は残像を用いた積算処理を行っており
 ますので画角内であれば10秒未満で測定→通信までを完了します。

初代モデルのS-10での画角は0.8×0.6mmでした。小径の工具を測定する技術が確立されていない時代でしたのでニーズは、小径(50~500μm径)に集中しておりました。勿論全ての加工企業様が求められていた訳ではなく、全体で考えますと3%程度の企業様のご要求でしたが、ニーズとしては強力で今よりも台数を製作していませんでしたので単価は高かったのですが、それらのお客様には数多く受け入れられました。

次のモデルで、一般的な仕上げに使われる3mmφまで画角を拡大致しました。(画角を拡大しながら精度を保つ技術を確立することが出来たためですが)しかし、最近の特注依頼は、一般的な工作機械が仕様を推奨される6mmφまでを一発で測定したいというご要求が多くなってきました。サイズの大きい金型や部品では、このサイズの工具まで仕上げで使われることが多くなったことに起因しているようです。5軸加工機では8mmφというご要求も有り、共に供給し続けております。

前述致しましたが、画角が大きくなっても精度が落ちるのでは本末転倒になってしまうので、9ピクセルマトリックス理論やグレースケール技術、AI補完テクノロジーを用いて精度を担保して居ります。(実は本製品は数学の塊となっております)

その上で、画角のサイズ感はどの程度を標準と考えれば最適なのかと検討している状況です。画角を広げれば光学系を変更しなければならず、コストがある程度上がってしまいます。しかし、標準で考えた場合は量産が出来ますので折り合いもつけられます。

皆様のご意見やご希望が御座いましたらご教示頂けますと誠に幸いです。

 

6mmφボールエンドミルのライブ画像

 

6mmφボールエンドミルの測定用積算画像

上の写真は画角が6.4×5.1mmのモデルでの画像です。表示分解能は0.01μm(10万分の1mm)です。

 

 

2018年01月17日